DMJ No. 50011202
学名/和名
(MJ No.)
Adoxophyes honmai Yasuda, 1988 チャノコカクモンハマキ, Cat.0129
標本画像
生態画像
同定

開張13-21mm本種はAdoxophyes orana リンゴノコカクモンハマキにきわめて酷似するが, 前翅に端紋を有することで, 表徴による識別が可能であるが, 両種とも個体変異にとむだけに区別は難しいこともある. 交尾器では本種の transtillaの刺はより大きく, 雑で, brachiola は長短はあるが, リンゴノコカクモンハマキよりも長く, sterigmaantrumの形状にも差異がある. 蛹の頭楯の刺毛数は両種識別のもっとも安定した特徴とされており, 本種では2, リンゴノコカクモンハマキでは3対である. 両種間の交雑実験等から雑種の生存不能等の知見も確認されている(Honma,1972). なお, 2種は人工飼育が可能で, 1971年には農業技術研究所の玉木等(1971)によって, 蛾では日本で初めて性フェロモンの抽出, 分離がなされるとともに, 合成も可能となった. このフェロモンは2種の化合物, cis-9-tetradecenylacetate(cis-9-TDA)CH3(CH2)3CH:(CH2)8OCOCH3cis-11-tetradecenylacetate (cis-11-TDA)CH3CH2CH=CH(CH2)10 OCOCH3とからなり, チャノコカクモンハマキではcis-9-TDAcis-11-TDA4:1, リンゴノコカクモンハマキでは9:1の場合に♂の活性がもっとも強いという.

分布 本種の分布は主に関東以西, 四国, 九州, 対馬, 伊豆諸島, 屋久島, 琉球列島までに及ぶが, 北限は山形県温海町で, 関東以西から北九州にかけては両種が混生するところがある.
発生期 暖地では年4-5, 幼虫で越冬するが, 高温の目には摂食活動がみられる. 成虫は3月からl0月までとれ, リンゴノコカクモンハマキ同様, 各地に普通.
食樹・幼生期 寄主植物としては3054種以上が記録されており, リンゴノコカクモンハマキはリンゴ, ナシを主体にした落葉性広葉樹につくのに対し, 本種はチャなど常緑広葉樹を主体に, 生息密度が高いと落葉樹や草本に移行することもあるという.
幼虫画像